筋肥大に効果的な重量は重さよりも総負荷量(自分に最適な負荷を見つけよう)

筋肥大を目指すトレーニングにおいて、どのような重量設定が最も効果的かという議論は長年続いています。

多くの人が「重い重量を持ち上げることが筋肥大に最も効果的」と考えがちですが、実際には「総負荷量」が重要であることが科学的に証明されています。

この記事では、総負荷量の概念とその科学的エビデンスについて詳しく解説します。

目次

総負荷量とは?

総負荷量とは、トレーニングにおける重量、回数、セット数を掛け合わせた数値のことです。

具体的には以下の式で表されます。

{重量}×{回数}×{セット数}={総負荷量}

例えば50キロのベンチプレスを5回、3セットで行った場合は

50×5×3×450となり総負荷量は450キロとなります。

この総負荷量が大きくなるほど、筋肥大の効果が高まるとされています。

総負荷量における科学的エビデンス2選

総負荷量における科学的エビデンスを2選ご紹介します。

エビデンス①低負荷と高負荷の比較

ニューヨーク州ブロンクスのリーマンカレッジ健康科学部とオーストラリアのビクトリア大学の共同研究によると、低負荷と高負荷の筋力トレーニング間で筋肥大の効果に大きな差はないことが示されています。この研究では、低負荷(30-50% 1RM)と高負荷(70-90% 1RM)のトレーニングを比較し、どちらも同等の筋肥大効果が得られることが確認されました。

エビデンス②総負荷量の重要性

カナダのマクスター大学の研究では、低負荷高回数のトレーニングが高負荷低回数のトレーニングと同等、またはそれ以上の筋肥大効果をもたらすことが示されています。この研究では、1RMの30%の重量で行うトレーニングが、1RMの80%の重量で行うトレーニングと同等の筋タンパク質合成を促進することが確認されました。

1RM「レペティション・マキシマム(Repetition Maximum)」とは?ベンチプレスのRM換算表はこちら

実践的なアプローチポイント3選

総負荷量を最大化するためには、以下のポイントに注意することが重要です。

  1. 適切な重量設定:自分の限界(1RM)の70-85%の重量を目安に設定します。
  2. 回数とセット数の調整:1セットあたり6-12回の挙上を3-5セット行うことが推奨されます。
  3. 休息時間の管理:セット間の休息時間は45-90秒とし、筋肉の回復を促進します。

結論

筋肥大を最大化するためには、単に重い重量を持ち上げるだけでなく、総負荷量を意識したトレーニングが重要です。

科学的エビデンスに基づくと、低負荷高回数のトレーニングでも高負荷低回数のトレーニングと同等の効果が得られることが示されています。

自分の体力や目標に合わせて総負荷量を調整し、効果的なトレーニングを行いましょう。

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