石田衣良さんの小説シリーズ「池袋ウエストゲートパーク」は、池袋の街で起こるさまざまな事件やトラブルを解決する若者たちの活躍を描いた青春ミステリーです。
シリーズ累計420万部を突破する大ベストセラーであり、2000年には宮藤官九郎さんの脚本でドラマ化され、2020年にはアニメ化もされました。
ドラマやアニメと原作小説との違いは、登場人物のキャラクターや設定、時代背景や社会問題などにあります。
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『池袋ウエストゲートパーク』(1998年)
池袋の西口公園(通称ウエストゲートパーク)を拠点にする果物屋の息子で、トラブルシューターとして活躍するマコトが、刺す少年、消える少女、マル暴や過激ジャーナリスト、カリスマダンサーなどと関わりながら、ストリートの真実を暴いていきます。
原作ではマコトは簡単にはキレないクールで頭脳派のキャラクターですが、ドラマでは長瀬智也さんが演じることで、速攻でキレる熱血漢になりました。
また、ドラマでは阿部サダヲさん演じる刑事が登場し、マコトとの掛け合いが見どころになりましたが、この刑事はドラマオリジナルのキャラクターで、原作には登場しません。
アニメでは原作に近い設定で描かれましたが、時代背景は現代になり、マコトの携帯電話もスマートフォンになりました。
『Gボーイズ冬戦争』(2007年)
シリーズ第七作であり、池袋のストリートを仕切るギャング団「Gボーイズ」の内部抗争を描いた作品です。
Gボーイズのキングであるタカシに反目するナンバー2のヒロトが、タカシの親友であるマコトを利用して、Gボーイズを分裂させようと画策します。
マコトはタカシとヒロトの板ばさみになりながらも、池袋の平和を守るために奮闘します。
原作ではタカシは「氷の王様」と呼ばれるほどクールで私生活は謎に包まれているキャラクターですが、ドラマでは窪塚洋介さんが演じることで、ぶっ飛んだキャラクターになりました。
アニメでは原作に近い設定で描かれましたが、Gボーイズのメンバーの服装や髪型などは、現代の若者のファッションに合わせてアレンジされました。
『七つの試練』(2018年)
シリーズ第14作であり、SNSで課題をクリアして「いいね」を獲得するゲームが流行する中、マコトが様々な事件に巻き込まれていく作品です。
マコトは「いいね」欲しさに挑んだ者が大怪我したり、命を落としたりする事態に危機感を抱きますが、自分もゲームに参加することになります。
マコトはゲームの裏に隠された真相を暴くことができるのでしょうか。
この作品は、現代のリアルな社会問題を扱っており、ドラマやアニメではまだ映像化されていません。
しかし、今後映像化される可能性があるとすれば、ドラマやアニメでは原作よりも表現がマイルドになるのではないかと予想されます。
なぜなら、ドラッグや暴力の表現については、20年前よりも今は相当厳しくなっているからです。
原作のファンにとっては物足りないかもしれませんが、新しい視聴者層にとっては受け入れやすいかもしれません。
『少年計数機 池袋ウエストゲートパークII』(2000年)
第二作です。インターネット上で私生活を見せるアイドル、計数機ですべてのものを数えつづける少年、秘密の風俗業者とみかじめ料をとる組の男たち、カリスマデザイナーなど、池袋にはあらゆる人間がうろついています。
マコトは、彼らと関わることで、様々な事件に巻き込まれていきます。リアルな読みごたえの短篇4篇です
<収録作品>
- 「妖精の庭」
- 「少年計数機」
- 「銀十字」
- 「水の中の目」
『骨音 池袋ウエストゲートパークIII』(2002年)
ライブハウスを熱狂させる“世界で一番速い音”と、続発するホームレス襲撃事件の関係は?夜のショッピングセンターで本を読むやせっぽちの小学生と、その母・グラマー連れ出し嬢の運命は?池袋に誕生した地域通貨「ぽんど」を偽造する奴らの狙いは?緑の最凶ドラッグ「スネークバイト」の謎とマコトの恋のゆくえは……。
友情と愛情の物語に胸が熱くなる短篇4篇です。
<収録作品>
- 「骨音」
- 「西一番街テイクアウト」
- 「キミドリの神様」
- 「西口ミッドサマー狂乱(レイヴ)」
『電子の星 池袋ウエストゲートパークIV』(2003年)
失踪した親友の行方を追って、山形からマコトを訪ねてきた引きこもりのテル。
“人体損壊ショー”のアングラDVDと秘密クラブの関係は?マコトが身体を張る表題作「電子の星」ほか、ビルマから来た14歳の男娼をめぐる「黒いフードの夜」、通り魔にギャングの息子を殺されたタクシー運転手に告げられた悲惨な真実……「ワルツ・フォー・ベビー」、Gボーイズから足を洗ってラーメン屋を始めた双子ツインタワーが活躍する「東口ラーメンライン」の全4篇です。
<収録作品>
- 「東口ラーメンライン」
- 「ワルツ・フォー・ベビー」
- 「黒いフードの夜」
- 「電子の星」
『反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパークV』(2005年)
マコトが行くところ、今日も池袋に事件がにおう。
風俗スカウト事務所の罠にはまったサンシャイン60階通りのウエイトレス。
伝説のスターが設立を夢見るロックミュージアムの真実。
「わたしの姉はおもちゃの人形をつくるために死んだ」と、巨大企業と闘うため中国からひとりでやってきた娘。
集団自殺をプロデュースするインターネットの“クモ男”──。
最後に
以上、石田衣良さんの小説シリーズ「池袋ウエストゲートパーク」の人気7作品を紹介しました。
ドラマやアニメと原作小説との違いにも触れましたが、どれもそれぞれに魅力的な作品です。
別物として楽しめるのが、このシリーズの魅力の一つだと思います。
ぜひ、小説やドラマやアニメをチェックしてみてくださいね。
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